CPAP治療の費用と保険|毎月いくらかかるか具体的に解説

「CPAPはどのくらいお金がかかるの?」「保険は使えるの?」という方へ。月々の実際の費用・保険の仕組み・費用を左右するポイントを具体的に整理します。
CPAP治療を検討するとき、「費用がいくらかかるかわからない」という不安は多くの方が感じます。「高そう」というイメージがあり、それが治療を始める壁になることもあります。ここでは保険の仕組みと実際の費用について、具体的に説明します。
結論:健康保険が使えます
CPAPは「在宅持続陽圧呼吸療法(CPAP療法)」として、公的健康保険の対象です。保険が適用されると自己負担は3割(70歳以上の方は1〜2割)になります。通常のクリニックでのCPAP治療はほとんどが保険診療で行われています。
保険適用の条件
① 睡眠検査でSASと診断されていること
AHI(1時間あたりの無呼吸・低呼吸回数)が一定以上であることが必要ですが、使用した検査の種類によって基準が異なります。
- 簡易型ポリグラフ(自宅で行う検査):AHI 40以上かつ症状(日中の眠気など)がある場合
- 精密睡眠検査(PSG):AHI 20以上の場合
簡易検査の結果がAHI 20〜40の範囲だった場合は、保険適用の判定のために精密検査(PSG)が追加で必要になるケースがあります。高血圧・心疾患などの合併症がある場合は、AHIの基準が異なることもあります。
② 定期的に受診し、使用状況を確認していること
保険適用を継続するには、原則として月1回の受診が必要です。CPAPは導入後すぐに漫然と継続できるわけではなく、開始後の最長2か月間は、使用時間・アドヒアランス・症状改善などを医師が評価し、治療継続が可能かを判断する期間として位置づけられています。評価期間を過ぎた後も、直近の使用状況が著しく少ない状態が続く場合は、保険上でのCPAP管理を継続できなくなるリスクがあります。
月々にかかる費用の目安(3割負担の場合)
令和8年度(2026年度)診療報酬に基づく、保険適用・3割負担の場合の月額目安は以下の通りです。
| 費用の種類 | 内訳(保険点数) | 3割負担の目安 |
|---|---|---|
| 機器・材料費(治療器レンタル・消耗品パーツ込) | 治療器加算960点+材料加算100点 | 約3,200円 |
| 診察・管理費(再診料・指導管理料など) | 管理料240点+遠隔モニタリング加算150点+再診料76点 など | 約1,500円 |
| 合計 | 約4,700円前後 |
実際の費用は、診療内容・加算の有無・保険負担割合・オンライン診療の利用状況などにより変わる場合があります。正確な金額はかかりつけのクリニックにご確認ください。また、オンライン診療をご利用の場合、保険診療の自己負担分とは別に、システム利用料などの自費費用が発生する場合があります。自費費用が発生する場合は、事前にご説明し、同意をいただいたうえで実施します。
オンライン診療を使うと、費用より「続けやすさ」が変わる
CPAPは定期的に管理を受けながら長く続けていく治療です。通院の負担が大きいと、治療そのものをやめたくなってしまうこともあります。保険点数の面では、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2は対面診療では240点、情報通信機器を用いた場合は218点とされており(令和8年度診療報酬改定)、わずかに自己負担が下がります。ただし、オンライン診療の本質的なメリットは点数差よりも、通院のための移動時間・院内の待ち時間を減らせる点、仕事・子育て・介護などと治療を両立しやすくなる点にあります。
保険証(健康保険)以外に必要なものはあるか
通常のクリニック受診と同様に、健康保険証があれば受診できます。初診時は加えて以下が役立つことがあります。
- お薬手帳(他の内服薬の確認のため)
- 過去の睡眠検査結果(転院の場合、または他院で検査を受けた場合)
初診・検査時にかかる費用(3割負担の場合)
毎月の通院費とは別に、最初の診断と検査で費用がかかります。令和8年度の保険点数に基づく目安は以下の通りです。
- 簡易型ポリグラフ:検査料720点+判断料140点=860点、3割負担の目安:約2,600円程度(+初診料・診察料)
- 精密睡眠検査(PSG)・在宅で受けられるタイプ:在宅PSG 2,000点+判断料350点=2,350点、3割負担の目安:約7,100円程度(+初診料・診察料)
- 精密睡眠検査(PSG)・入院(施設)タイプ:4,760点〜(施設・検査内容によって異なる)、3割負担の目安:15,000〜30,000円程度
初診時の合計費用(検査費用+初診料・診察料)は、簡易検査の場合で5,000〜8,000円程度になることが多いです(施設によって異なります)。
消耗品にかかる費用
CPAP機器本体はレンタルですが、マスクのパーツ(クッション・フィルター・チューブ)は消耗品です。交換の目安と費用は以下の通りです。
| パーツ | 交換目安 | 費用(自費の場合) |
|---|---|---|
| マスククッション | 3〜6ヶ月 | 1,000〜4,000円程度 |
| ヘッドギア | 6〜12ヶ月 | 2,000〜5,000円程度 |
| フィルター | 1〜3ヶ月 | 数百円程度 |
| チューブ | 6〜12ヶ月 | 1,000〜3,000円程度 |
消耗品は機器管理会社経由で取り寄せるか、一部はオンラインで購入できます。クリニックによっては消耗品の費用がレンタル料に含まれているケースもあります。
保険が使えない場合・自費になる場合
- 保険適用のAHI基準(検査種別によって異なる)を満たさない場合
- 導入後の評価で使用が著しく少なく、継続管理の適用外となった場合
- 自費でCPAP機器を購入したい場合(機器本体は50,000〜200,000円以上になることが多い)
- オンライン診療のシステム利用料など、保険外の自費費用が発生する場合
通常は保険でのレンタル利用が現実的です。
CPAPは費用だけでなく「続けやすさ」で選ぶ
月々の負担(保険3割で約4,700円前後+α)を「高い」と感じる方もいます。しかし、SASを放置すると高血圧・心筋梗塞・脳卒中のリスクが上がり、その治療費と比べると大きな差があります。費用以上に大切なのは、治療を中断せずに続けられる環境が整っているかどうかです。高額療養費制度の対象になる場合もあるため、月の医療費が気になる方は加入している健康保険組合または国保窓口に確認してみてください。
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「自分の場合いくらかかるか知りたい」という方は、受診前にお問い合わせフォームでご相談ください。当院では在宅PSG・オンライン診療に対応し、治療を長く続けやすい体制を整えています。
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