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CPAP転院のやり方は?紹介状・機器の引き継ぎを5ステップで解説

CPAP転院のやり方は?紹介状・機器の引き継ぎを5ステップで解説

「紹介状は必要?」「今の機器はどうなる?」——CPAP転院で不安になりやすい疑問に回答。転院前の準備から初診までの流れと、当日忘れやすい持ち物まで、5つのステップで整理しました。

CPAP治療中に「今の病院を変えたい」「通院先を変えたい」と思うことがあります。引っ越しで遠くなった、オンライン診療に切り替えたい、今の先生と合わないと感じているなど、理由はさまざまです。「転院は難しそう」と感じる方も多いですが、手順と持ち物さえ押さえておけば、実際の負担はそれほど大きくありません。

転院前に整理しておきたい情報

転院をスムーズに進めるために、次の情報を事前に整理しておきましょう。

治療の記録

  • 使用しているCPAP機器の機種名と設定(圧の数値、固定圧かオートモードか)
  • 機器管理会社(業者)名
  • CPAP導入時の睡眠検査結果(=無呼吸低呼吸指数の数値)
  • 現在飲んでいる内服薬(お薬手帳)

書類・データ

  • 紹介状(診療情報提供書)
  • CPAPのSDカード・アプリのレポート(・使用時間・量が確認できます)

なぜ紹介状が重要なのか:保険適用基準との関係

CPAP治療を保険診療で継続するには、終夜睡眠ポリグラフィー検査()でAHI15以上、または簡易モニターでAHI30以上(かつ自覚症状あり)という基準を満たしていることが前提になります(令和8年度診療報酬改定後の基準。以前はそれぞれAHI20以上・AHI40以上でした)。紹介状には、この基準を満たしていると確認された経緯(診断時の検査データ)が記載されているため、転院先の医師はそれを見てすぐに治療継続の判断ができます。基準は今後も見直される可能性があるため、最新の数値は医療機関にご確認ください。

紹介状がない場合、この基準を満たしていることを転院先で確認できないため、簡易検査やPSGを受け直す必要が生じることがあります。「紹介状がなければ絶対に転院できない」わけではありませんが、検査のやり直しを避けたい場合は、できるだけ主治医に依頼しておくのが得策です。

転院の5ステップ

ステップ1:転院先のクリニックを探す

自宅や職場から通いやすいか、オンライン診療に対応しているか、現在の機器管理会社と契約があるかを確認します。「CPAP転院の相談がしたい」と事前に電話やウェブで問い合わせておくと、当日の流れがイメージしやすくなります。

ステップ2:転院先に問い合わせ・予約をする

転院の意向を伝え、初回受診の予約を取ります。当院では治療が3か月以上安定して継続でき、大きな不調なくCPAPを使用できている方を目安に転院のご相談をお受けしています。あらかじめ受け入れ基準を確認しておくと無駄足になりません。CPAP転院・オンライン継続フォローの受け入れ基準や流れは、当院のCPAP外来ページでも確認できます。

ステップ3:現在のクリニックに紹介状を依頼する

現在通院しているクリニックに転院の意思を伝え、紹介状の作成を依頼します。発行に数日〜1、2週間ほどかかることもあるため、転院の予定より早めに依頼しておきましょう。CPAP機器の返却・引き継ぎについても、このタイミングで確認しておくと安心です。紹介状がどうしても取れない場合の対応は紹介状は必要?ない場合の対応で詳しく解説しています。

ステップ4:転院先で初診(対面)を受ける

転院先での最初の受診は、原則として対面診察になります。紹介状・お薬手帳・SDカードのデータなど、用意できる情報を持参してください。医師はこれらの情報をもとに、現在の圧設定が適切か、症状は安定しているかを確認し、必要であればマスクの調整や設定の見直しを行います。オンライン診療の継続を希望する場合も、この初診は対面で行うことが診療報酬上の算定要件にも定められています。前の医療機関で確認済みであっても、転院先では改めて対面での確認が必要です。

ステップ5:診療計画に同意し、以降の受診方法を決める

初診後、医師は対面診療とオンライン診療の組み合わせ方や、急変時の対応方針を盛り込んだ「診療計画」を作成し、患者さんの同意を得ます。症状が安定していれば、この時点でオンライン診療への移行が検討されます。

業者変更がある場合、現在お使いの機器は、一度旧クリニックと提携している業者へ返却する必要があります。新しい機器は転院先のクリニックから手配されますが、設定(圧)は紹介状に基づいて引き継がれますので、「また一から自分に合う圧を探し直す」ことにはなりません。ご安心ください。機器・業者の扱いについてはCPAP機器や業者は転院後もそのまま使える?でさらに詳しく整理しています。

当日忘れやすい持ち物チェックリスト

持ち物備考
健康保険証(または資格確認書)毎回の受診に必要
紹介状(ある場合)封を開けずに持参
お薬手帳お持ちの場合
過去の検査結果のコピー紹介状があれば記載済みのことが多い(ない場合の予備に)
CPAPのSDカードまたはアプリのレポート画面直近の残存AHI・使用時間・リーク量は紹介状にないため必須
現在の機種名・圧設定のメモ圧の数値・固定圧かオートモードか(紹介状があれば記載済みのことが多い)

最近の機種は、使用データが自動でクリニックに送信される「遠隔モニタリング」に対応しています。これにより、オンライン診療時でも医師とお手元のデータを共有しながら、精度の高い診察を受けることができます。これらが揃っていれば、医師は初診の限られた時間の中でも状況を的確に把握できます。逆に何も持たずに行くと、確認だけで初診が終わってしまうこともあるため、可能な範囲で準備しておくことをおすすめします。

転院後も「月1回受診」のルールは変わらない

CPAP治療を保険診療で継続する場合、原則として月1回の医師の診察が必要というルールは転院後も変わりません。転院前後で受診の間隔が1か月以上空いてしまうと、保険適用の連続性という観点で望ましくないため、前医での最終受診から間を空けずに、転院先の初診を受けることが推奨されます。オンライン診療対応クリニックに転院した場合でも、初回受診・症状悪化時・機器設定変更時・マスク調整時は対面が必要で、「転院すれば全てオンラインで完結する」わけではない点にも注意してください。

よくある質問

Q. 転院先でまた検査をしないといけませんか?

A. 紹介状があれば、多くの場合検査のやり直しは不要です。紹介状がない場合は、保険適用の基準(AHIの数値)を確認するために、簡易検査を再度行うことがあります。

Q. 転院すると治療費は変わりますか?

A. 保険診療のルールに基づくため、基本的にどの医療機関でも大きくは変わりません。3割負担で月5,000円前後が一般的な目安です(遠隔モニタリング加算や再診料の有無により多少前後します)。

Q. 転院後はオンライン診療に切り替えられますか?

A. 症状が安定していて医師が問題ないと判断すれば可能です。ただし初回の診察は必ず対面で行われます。

転院の流れを当院がサポートします

他院からの転院もお受けしています。専用フォームでのご相談から、紹介状に関するアドバイス、初回受診日程の調整までサポートします。初回は対面で治療状況を確認し、症状が安定しているなどの条件を満たせば、2回目以降はオンラインでの管理も可能です。国内主要CPAPメーカー各社の機器を取り扱っているため、多くの場合お使いの機種をそのまま継続いただけます。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の診断・治療効果を保証するものではありません。 個別の転院手続きについては、現在の担当医および転院先クリニックにご確認ください。
監修者の写真
監修
廣瀬 有紀子(ひろせ ゆきこ)
耳鼻咽喉科専門医・アレルギー専門医・日本医師会認定産業医
信州大学医学部医学科卒業。東京慈恵医科大学付属病院 耳鼻咽喉科ほか都内医療機関に勤務。日本睡眠学会、日本アレルギー学会、日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会、日本口腔・咽頭科学会 所属。
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